HOME > むくみの原因
本日はよくありがちな、“むくみ”についてお話したいと思います。
顔や身体に起こるこの“むくみ”は、医学的に浮腫(ふしゅ)と言われています。
正常な体液循環は、動脈で各細胞に血液が届けられ、今度は静脈やリンパに血液またはリンパ液が流れて、心臓にたどり着き、また動脈から各細胞に血液が届けられます。
しかし、何らかの原因により、この体液循環が滞ってしまうと“むくみ”が生じてしまいます。
むくみの原因はいくつか考えられますが、中には病院でしっかりと診察を受けた方が良いものもあります。
では、それぞれの原因を見ていきましょう!
肝臓の機能低下。
アルブミンという物質は、血管内に水分を保持する役割があります。このアルブミンは肝臓で作られるのですが、肝臓の機能低下が起こるとアルブミン生成量が減ってしまい、血管内に水分を保持できなくなります。すると、水分は組織中へ漏れ出てしまいむくみになります。
腎臓の問題。
腎臓は水分を尿として排せつしますが、腎臓に問題があると水分代謝が悪くなり、水分が尿として排せつされず、身体に留まってしまいます。
甲状腺の機能低下。
血液中の甲状腺ホルモンが不足してしまい、顔や手などがむくみます。
循環器系の問題。
心臓は血を全身に送るポンプですが、心臓に問題があると上手く血液を循環させることが出来なくなり、むくみを引き起こす原因に。
下肢静脈瘤。
脚の静脈にある静脈弁が壊れてしまい、血液が逆流してしまい、留まってしまいます。
大腸の機能低下。
大腸は、食べ物に含まれる水分を吸収して便を作る働きがありますが、大腸が弱ると水分の吸収が不十分になり、むくみを引き起こします。
お酒。
飲酒をすると、アルコールの利尿作用によりトイレが近くなります。この現症は、アルコールが抗利尿ホルモンの働きを抑えるため生じます。尿が出ると身体は脱水状態になるため、のどが渇きます。そして、水分摂取をたくさんします。その結果、水分の過剰摂取となり、むくみが生じてしまいます。
また、お酒を飲むと動脈側の毛細血管の拡張が起こり、血管外に水分が出ていってしまうため、よりむくみが進行しやすくなります。
脳機能の低下。
脳の疲労により、身体のコントロールが低下し、組織中に水分が滞ってしまいます。ちなみに、このとき、全身の筋力も90~60%くらいに低下する場合がほとんどです。この筋肉の機能低下により、静脈とリンパ管の中にある水分を流しにくくなってしまい、これもまたむくみの原因となってしまいます。
脳の慢性疲労は、主に睡眠不足や精神的ストレス、身体の疲れなどによって生じます。
長時間立っている。
長時間の立位姿勢により、脚まで下がった血液が静脈に留まってしまいむくみが生じます。
塩分の取り過ぎ。
味付けの濃い食べ物は塩分量が多く、塩分は水分を保持する性質があるため、塩分を取り過ぎると体内の水分量も多くなってしまいます。
老廃物。
慢性疲労や不規則な食生活などにより、身体の新陳代謝が下がり、不要な老廃物をスムーズに排せつできなくなってきたときに生じます。老廃物は、主にリンパ管に溜まります。健康を高める体質改善を日々の生活で意識することで解消できます。
筋肉の機能低下。
運運動不足などにより筋肉の収縮力が下がり、脚まで下がった血液を筋肉の力で心臓まで戻すことが困難となった状態です。
特に女性は、男性に比べて筋肉量が少ない傾向の方が多いので、血液を循環させる機能も下がりがちです。
このような状態を改善するには、筋肉を発達させる事がとても重要です。筋肉が強くなれば、むくみや冷えも良くなります。
筋肉が弱っている人は、毎日軽いウォーキングを続けるだけでも体の変化を実感できると思います。
ちなみに、当院に通われているある20代の女性の方は、軽い筋トレを始めてから足と顔のむくみが治り、風邪も引かなくなったと仰っていていました。
運動の効能は確かなものだと改めて感じます。